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乗っ取られ日記

偽島PC 大河(351) の覚書
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05.06.08:38

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05.23.22:05

3日目日記

【大河日記】

「それじゃ、休憩の後はこのルートで進もう」

偽島に着いて3日目。
鈴鹿が勝手に集めたパーティーだが、3人で遺跡へ踏み出すことになった。

急造のパーティーだけにお互いに距離を取り合ってる感じだ。
気持ちだけでなく、実際にこうして休息の時に互いに離れて座っている。



「うん、ゲスイもそれでいいぞ」
妙に汚れた格好の少女。まだ10歳前後くらいだろうか?
下水子が少し離れた場所にある水溜りに座り込んでいる。
なんでワザワザ水溜りに座ってるんだろうか。
そもそもゲスイって名前…なんだろうか?
人間のようで妖怪のような気配も持ち合わせている少女。
話してみると素直で物分りがいい。
遺跡探索の仲間としては、まだ分からないが、身のこなしは軽そうだ。
ただ、近寄るとひどい悪臭がするため自然と距離を取ってしまう。

もう一人のパーティメンバーの雀鷂。
下水子とは反対側の木の幹に腰を下ろしている。
雀鷂に目をやると、ついっと視線を逸らされた。
「ウチもそのルートでええと思うよ」
視線を逸らしたままぼそりと答える。
最初に会ったときからこうだ。オレは嫌われてるんだろうか。
雀鷂はオレと同じくらいの歳だそうだ。これは雀鷂ではなく鈴鹿が教えてくれた。
オレは、まだ雀鷂とはまともに話せていない。
オレ自身も同じくらいの歳の女の子と、話す機会は余り無かったので
どう話しかけていいか分からない。
どちらにしろ女性は苦手だ。

「それじゃ、先に進もう」
遺跡の更に奥を目指して、先に進むと二人とも距離を置いて後からついてくる。
このパーティーでオレはやっていけるだろうか…。



【鈴鹿日記】
遺跡探索前夜。夜はとっぷりふけている。

大河は寝たようじゃ。
さて、今夜も気晴らしに出かけてるかの。

ふむ、あそこにいるのは雀鷂じゃな。
あの子は、妙に屈折した闇の部分が垣間見える。
好みのタイプじゃ。

雀鷂が鈴鹿に気付いて走り寄ってくる。

「鈴鹿さん、だましたんやねっ! なんで男の人がっ!?」

ぷくっとふくれて、下から睨みつける仕草が妙にかわいいの。

いやいや、儂はだましてないぞ。
大河なんぞ気にすることもなかろう。
男じゃゆうても童貞の子供じゃ。なんの心配も要らぬよ。

わしゃわしゃと、頭を撫でてやった。

雀鷂と入れ替わりに、向こうから少女が駆けてくる。
あれは、下水子じゃな。

「鈴鹿っ!」

駆け寄ってくると同時に飛びついてくる下水子の体を
がしっと受け止める。

うぐっ、臭い…。
この子は素直じゃし、きれいにすれば素材はいいはずなのじゃが。

下水子、一緒に風呂に入らぬか?キレイに洗ってやるぞ。

「ヤダー!お風呂キライ」

下水子は暴れて逃げていってしまった。
そのうちに、風呂に入れてキレイにしてやれば、ウヒヒ。

いやいや、この島は楽しいの。




【大河の偽島妖怪ファイル】
file1
個体名:下水子
種別:ミュータント
属性:NEUTRAL-DARK
迷惑度:★★★★★
危険度:★
備考:
 ミュータント、つまり「突然変異種」。
突然変異とは、染色体異常や遺伝子の変化により、生物体が持つ形質の一部が変化する現象のこと。
調査によると下水子の場合は、生来のミュータントではなく、化学物質による後天的な要因によると
思われる。要はゴジラと同じ分類。
性格は、比較的素直であり危険度は少ない。但し、強烈な悪臭を放つため、迷惑度は高い。
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