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乗っ取られ日記

偽島PC 大河(351) の覚書
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05.06.11:28

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06.08.23:19

5日目日記

【大河の墜落日記】

下水子(234)とつみ(905)、そしてオレの3人が遺跡外での拠点としているのが、
ここ『アラヤ荘』だ。
遺跡外とはいえ、テントを張ってのキャンプ生活では、遺跡探索の疲れは十分とれない。
六畳一間のアパートでも、布団で寝られるのはありがたい。
しかも温泉まで付いているのは、いたせりつくせりだ。

鈴鹿も温泉はかなり気に入っているらしい。
オレが寝ている間に、女風呂に入っているらしいが・・・
ちくしょう、鈴鹿形態の時もオレの意識があれば・・・、いやいや。

それにしてもなんでこんなところに日本風のアパートが建っているんだ。

まぁ、深く考えても仕方ないか。
あるものはあるんだし。


「わはー♪」

目の前をを下水子が走っていく。
それにしても相変わらず元気で、すごい臭いだ。

臭いのドップラー効果ってあるんだな。
かすかに臭いがしてきたかなと思うと、どんどんキツクなってきて
下水子が横を通り過ぎる頃には、気絶する程の臭いなる。
そして、下水子が離れていくについれて臭いも薄れていく。

「こらー、待つのだー」

下水子を追って、パタパタとスリッパを鳴らしてPIYO PIYOのエプロンをした女性が駆けて来る。
確かアパートに来た来た時に、管理人だと紹介された人だったな。
女性がオレに気付いたようなので、無言でペコリと頭を下げた。

キレイな女性と話すのは苦手だ。

「下水子はどっちに行ったか知らぬか?
 アイツは、泥だらけの足で走り回りおって、いつまでも掃除が終わらないぞ」

えーと、あっちに行きましたよ。
オレの指した方角に、管理人さんは下水子を追っていった。

去り際に、管理人さんの髪が揺れて、額の目がオレをジロリと睨んだような気がした。
そういや、この人も妖怪だったな。
走り去る後姿を、ぼーっと見ながら呟いた。



げひゃひゃひゃ

下品な笑い声とともに、何かが走り抜けていった。

         ,. -‐'''''””¨¨¨ヽ
         (.___,,,... -ァァフ|          あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
          |i i|    }! }} //|
         |l、{   j} /,,ィ//|       『廊下の端から足と手の生えたタイヤキが走ってきた 』
        i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ        
        |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |
       /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人        な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
     /'   ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ        おれも何を見たのかわからなかった
    ,゙  / )ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉
     |/_/  ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ        頭がどうにかなりそうだった…
    // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
   /'´r -―一ァ‐゙T´ '”´ /::::/-‐  \    妖怪だと怪物だとか
   / //   广¨´  /'   /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ    そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
  ノ ' /  ノ:::::`ー-、___/::::://       ヽ  }
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::...      イ  もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…


ふう、一体このアパートの住人はなんなんだ。


ふと気配を感じて振り向いた。

誰もいない廊下。
既に時刻は夕刻を過ぎ薄暗くなってきている
外から差し込む夕日が、長い影を落としている。

動くものは何もない。

気配を感じたのは気のせいか。
気を取り直して、自室へ向かう。

また、気配を感じた。
今度は素早く振り返る。

また誰もいない。
何の変哲もないアパートの廊下。

交代で掃除をするための箒とちりとり。
古びた消火器。

そして、ベッド。

・・・ベッド?

こんなところにベッドなんてあったっけ?
さっきまでは確かにベッドなんてなかったはず。
いや、廊下にベッドがあるのはおかしいだろ。

いや、おかしくはないか。
誰かの引越しの荷物だと考えればありうるはなしだ。
気付かない間に誰かがここまで運んだんだ、きっと。

無理やり自分を納得させ、再び自室に向かいかけて三度目の気配に振り返る。


目が合った。

廊下にベッドを背負った女がぼぉーっと立っている。
虚ろな目がオレを見つめている。
手にもった包丁からは、血が滴り落ちている。

目を逸らしたら殺られるっ!
本能がそう囁き、目を逸らせずそのままじりじりと後退する。
しまった、武器は部屋に置いてきたんだった。

焦るオレにベッドを背負った殺人鬼(あの目は間違いなく殺人鬼の目だっ!)
は、こう言った。

「あれー、新しい住人の方ですかぁ?
 私は、K子っていいますぅ。101号室に住んでるんですよー。
 よろしくですー」

ここは一体どんな人外魔境なんだ。

★友情出演★
百目さん(375)
乙無烙山田(583)
ベッドの下の殺人鬼(481)



【大河の偽島妖怪ファイル】
file3
個体名:あまいぬ いざはや
種別:烏天狗
属性:NEUTRAL-NEUTRAL
危険度:★★★
備考:
妖怪の多くが、人間の闇や未知の恐怖から発生しているのと異なり、天狗は鬼や土蜘蛛などと同じく
まつろわぬ民をルーツとして持っており、それ自体が一種の種族として存在する妖怪群である。
天狗といえば高い鼻と赤い顔を想像するが、烏天狗はカラスに近い姿形で知られている。
人間に以上の知能を持ち彼ら独自の規律に従って行動しているため、敵対しなければ危険度は高くない。
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